リスト番号について
リスト番号の末尾にBCD等のアルファベットが付くもの(例:76-7-2-16B、67-21B等)は、在庫の補給時に軽微な修正を施したことを表します。末尾にアルファベットが無いものは初版となります。
末尾がBのものは一回、Cは二回、Dは三回軽微な修正が施された図であることを表します。
補給時の軽微な修正は、図歴として表示しないため、地図上に表示されている発行年月日や図歴ではこれらの図を区別することはできません。
更新履歴について
測図 地形図の無かった区域を測量して地形図を初めて作成すること。平板測量で作成されたものが多い。
測量 「測図」とほぼ同じ意味。明治時代と昭和30年頃以降の2つの時期に用いられた用語。また修正の時に「測図」を「測量」に書き改めたものもある。
補測 「陸軍用地及び建物補測」の略。明治42年の水戸、宇都宮の5万分1図でのみ確認されている極めて希な用語である。
改測 地形図の修正回数が多くなった場合、あるいは修正量が多い場合に全内容を改めて測量すること。
二測 「改測」とほぼ同じ意味。初めての改測に使われたことがある。
二改 二回目の改測。以下、三改と続く。
修正 修正測量の略。時代の変化に対応して、空中写真や現地調査を元に変化した部分を地図の全範囲について修正すること。
二修 二回目の修正測量。以下、三修、四修、五修と続く。
再修 二修と同じ意味。再修正と表示されたこともある。通常は二修が用いられ、再修が用いられたことは極めて希である。
改修 三修と同じ意味。改修正と表示されたこともある。通常は三修が用いられ、改修が用いられたことは極めて希である。
要修 要部修正の略。鉄道、道路、埋め立て地など、大きな変化ではあるが面積的には狭い範囲を修正すること。
二要 二回目の要部修正。以下、三要と続く。
部修 部分修正の略。変化部分の一部のみを修正すること。「修正」と「要修」との中間の修正をいう。
二部 二回目の部分修正。以下、三部と続く。
補修 補測修正の略。用いられたことは極めて希である。
鉄修 鉄道を修正すること。
鉄補 鉄道を補入すること。
道補 道路を補入すること。
郡補 郡界を補入すること。
増補 陸地を補入すること。以前の図には表示していなかった島を補入した場合に用いられた。
補調 補測調査の略。
資修 資料修正の略。市町村の合併や鉄道の新設など、比較的大きな変化のあった場合、その項目だけを官報や関係機関からの資料だけで修正すること。現地調査は行ってない場合が多く、特定の項目しか修正していない。
二資 二回目の資料修正。
応修 応急修正の略。基本測量長期計画に定められた定期修正時以外の時期に行う。戦争によって現状にあわなくなった地形図を、昭和23年から28年にかけて、米軍が撮影した空中写真等を利用して応急修正を施した。在来の地図に色を変えて加刷され発行された図もある。
二応 二回目の応急修正。
緊修 緊急修正の略。災害時などの緊急事態に対応して修正を行うこと。阪神淡路大震災直後に行われた。
伊能図を基に当時の内務局や軍の資料等で修正を加えて編集したことを表す。
編集 大きい縮尺の図を基に、小さい縮尺の地図を作成すること。現在の5万分の1地形図は、2万5千分の1地形図より編集されている。
二編 二回目の編集。以下、三編、四編と続く。
編図 各種の地図を元に、地図を作成すること。
縮図 地図を縮小して地図を作成すること。
複製 地図を複製すること。
製版 地図の印刷用原版を作成すること。測量時点は製版時点よりも前である。
改版 二回目の製版。
不明 図歴に記述が無く作業内容が不明なもの。
更新 平成14年以降の図式による該当図葉の全部又は一部が修正されたもの。
調製 電子国土基本図から当該地形図の範囲を切り出し、平成25年以降の図式に基づいて描画したもの。
備考について
欠図 発行されたが、国土地理院では保有していない図。
くんせん抜きの図 くんせん抜きの図のみが存在することを表す。ただし、輯製図は、くんせん部分をケバで表現している。
図名「○○」 現在の図名と異なる場合に表示。
20万分1地勢図の種類について
輯製図(しゅうせいず) 明治17年陸軍参謀本部は、伊能図、内務省の地形図・河川図及び各府県庁作成の地図その他を資料として、経度差1度、緯度差40分の区画で、多面体図法による20万分1図の編集に着手し、明治26年までに国土の全域(一部の離島を除く)の地図を完成した。これが、「輯製20万分1図」(当初は「輯成20万分1図」と呼ばれた)である。この図は、当時の我が国における、統一図式による最大縮尺の地図であった。
帝国図 我が国の基本地図は縮尺を2万分1として発足したが、その後この縮尺を5万分1に改め、明治28年から測量あるいは既成の2万分1地形図から編集する形で作成が始まった。明治34年、この5万分1地形図を基図として輯製20万分1図の改編集が開始され、昭和10年までに輯製図の範囲を完成した。これが「20万分1帝国図」である。1図葉の区画、図法は輯製図と同様であるが、地形については、等高線にくんせん(ぼかし)を併用した表現となっている。
地勢図 第二次世界大戦の終戦後まもなく、20万分1帝国図を新時代にふさわしい内容とするための研究が始まり、名称も「地勢図」と改められた。数種類の試作図が作られ、一部は暫定版として刊行もされた。昭和28年、第一次基本測量長期計画が告示され、このなかで20万分1図の全国整備の方針も盛り込まれた。その後、計画どおり年間十数葉づつの編集が実施され、昭和38年までに沖縄を除く全国118図葉を完成した。昭和38年以降はそれまでの図葉を順次修正したり、図法をUTM図法に切り替える改編集を行ってきた。また、昭和47年の沖縄返還後、同地域の新規編集を実施した。